リモート同時通訳
今朝、NewsPicksの伝書鳩TVを聴いていたところ、
リトアニアのInteractioという会社を紹介していました。
「リモート同時通訳サービス」を提供する会社、と聞いて
そんなに新しいことなのかな?
すごいAIが開発されたのかな?
と思っていたところ、なんと通訳は人が行っているようです。
そうです! 多くの同時通訳者を抱えて主に大きなイベント会場での
同時通訳で力を発揮しているようで、ホームページを見ると
Governmental session, Business meeting, Conference, Community event
といった例が挙げられていました。
残念ながら「英語の勉強をしなくてよくなる!」といった
個人単位のサービスではないようですね(笑)
また、レビューを見たところ、
「教会の礼拝で予定していた通訳さん(スペイン語)が急に来られなく
なったのだけど、Interactioのおかげで助かりました!」
といった内容もあって、確かにこういった場合はオンラインで
すぐに手配ができると確かに助かるだろうな、と思いました。
そういった会議やイベントで気軽に同時通訳を用意することが
できるのであれば、使用する機会が増えそうですよね。
特に多言語が入り混じるヨーロッパやアメリカでは効果を発揮しそうです。
日本ではこちらが似たようなサービスになるでしょうか。
こちらも全国20自治体で使用されていて、最近では
新型コロナウイルスワクチン接種会場での在留外国人対応を
サポートする「クラウド通訳 コロナ対応用オプション」を提供されているようです。
もし自分が海外にいたら、母国語で説明を受けることができたほうが
ずっと安心ですよね。会議だけでなく、行政サービス、生活に
関連する説明が必要な場所でも力を発揮しそうです。
既存の常識がテクノロジーで破られていく
とは言え、なおさら「オンライン通訳って、新しいことなのかな?」と思ってしまうのですが、
前述のような会場で同時通訳者用のブースを用意しなくてよくなるという
ハード面でのメリットもあるようです。
私も国際的な展示会で海外の方の講演を同時通訳で聴いたことがあります。
どうやって、同時通訳しているのかな?時になって見回すと
プレハブのような簡易ブースの中で通訳をされていました。
周りの音を遮断しつつ、近くで様子を見ながら通訳をされていたのだと思います。
確かにそういったハード(プレハブ及びそのスペース、机、マイクなど)を用意するにも
相応のコストがかかります。それがある程度大きな会議や講演となればなおさらです。
同時通訳者さんが現場にいらっしゃる場合には、交通費や宿泊費などもコストとして
加算される場合、オンラインは格段にコストを削ることができます。
今回のニュースは「リモート通訳を可能にするテクノロジーによって、
従来、必要とされていたハード面のコストを下げることができた」
という既存の常識を打破したことがポイントのようです。
展示会場でブースを用意する業者は仕事がなくなってしまうので
厳しい話しですが、同時通訳者さんからすると活躍の場が増えるので
チャンスが広がりそうです。
道具は使うもの
こういう話は目新しいことではなく、振り返ると
駅で切符の改札をしていた人が機械に置き換えられてしまったり、
ゲーム機や音楽プレーヤーの多くがスマホに代替されてしまったりと
身の回りで意外と起こっています。
日本でインターネットが本格的に普及してきた2000年頃には
「もう営業マンはいらない」という記事が経済誌にもでていました。
最近では「AIによってあなたの仕事が奪われる」といった内容でしょうか。
マスコミ・メディアは常に不安を煽ってきますので、ご注意を(笑)
「新しいテクノロジーは、新しい道具でしかない」と個人的には思っています。
結果的に大きな括りで既存の製品の市場やあなたの仕事を奪ってしまう
かもしれませんが、それは結果論です。
新しいテクノロジー、特に最近ではオンラインを活用したサービスなど、
を自分の仕事に活かす余地があるのか? こういった使い方をすれば
今までよりも便利になるのではないか? 考えを巡らせましょう。
そういった問いかけは、いくらAIが発達しても代替できない部分です。
あなたがしている仕事は、あなたが一番詳しいのです。
世の中の新しいサービスに目を向けつつ、自分が関わる分野で
活かすことができないか、常に目を光らせておきましょう!